9/22 地学(第4回)
1.太古代の始まり
太古代(始生代)は原始的な生物が誕生した時代とされている。
【最古の岩石】39.6億年前の【アカスタ片麻岩】が【カナダ】で発見される。
【海洋の痕跡】38億年前の【堆積岩と枕状溶岩】が【グリーンランド】で発見された。
【最古の化石】35億年前のチャートの中に核膜を持たない微生物【原核生物】の痕跡が発見された。
【最初の生物】深海底の【熱水噴出孔】付近で化学進化により、原核生物(嫌気性従属栄養生物)が誕生した。
2.化学進化
【熱水噴出孔】海嶺付近の海底でマグマに温められた熱水が海底から噴出している場所
【化学進化】無機物から有機物が生じ、生命体が生じるまでの過程
【独立栄養生物】無機物(CO2など)から有機物を合成できる生物
【従属栄養生物】自ら合成できない生物(ほぼ全ての生物)
【嫌気性生物】エネルギー生産機構に酸素を用いない生物
・古代は大気には酸素は全く存在しなかった。
・原核生物は核膜を持たないため核は露出している。
・酸素は核(DNA)を酸化させるため、原核生物にとって有害物質だった。
だから嫌気的呼吸(O2使わない)が主流だった。
しかし嫌気的呼吸は2しかATPを生産できないが、好気的呼吸(O2使う)では38も生産できる。
そのため酸素が増えてきたら好気的呼吸をする生命体が増えていくことになる。
【ユーリ・ミラーの実験】還元的な大気環境(NH3 CH4多, H2O H2少)でアミノ酸の合成を確認。しかし当時の大気はH2O CO2が大量に含まれており、酸化的環境だったと考えられるため当時の環境を再現したとは言い難い。
【アミノ酸隕石飛来説】現在の地球には隕石衝突当時の痕跡が殆ど残っていない。火星と木星の間にある小惑星群の中には地球に衝突した隕石と同じ成分を持つものが漂い続けている。はやぶさ2を用いた調査により大量の水と有機物があったことを確認。
3.光合成生物の出現
地磁気が強まったことにより【バンアレン帯】を形成。宇宙からの放射線をカットし、海中での生命誕生を後押し。
【シアノバクテリア】が誕生し、【ストロマトライト】を形成。光合成による酸素生成が開始される。
【ストロマトライト】シアノバクテリアの活動によって形成されるCaCO3等からなる【生痕化石】
光合成生物の出現により、地球上で初めて分子状のO2が生成され海中に放出された。